九龍妖魔學園記/PS2

某雑誌の読者に絶大な人気を誇る『東京魔人学園シリーズ』の外伝的な位置付け(で合ってるよね?)の『九龍妖魔學園記』。
僕もこのシリーズが好きだったので、買ってみました。決め手は双樹咲重と瑞麗先生です(笑)。

このゲームは全13話からなる学園モノで、ジャンルは”ジュヴナイル伝記”。
各章の前半はADVパートと呼ばれ、学園内での展開です。そこで出会う生徒や先生等との会話で話が進みます。ここで特徴的なのが、シリーズ伝統の”感情入力”。
これはキャラの問い掛けに喜怒哀楽といった9つの感情表現で応えるというものです。各キャラには主人公にたいする好感度があり、こちらの返答しだいで変動します。これ重要! この好感度が高いと、後半の探索モード時のバディ(仲間)として大活躍なのです。
可愛いあの娘をゲットする為、頼れるアイツを仲間とする為、迂闊な事は出来ません!気軽にセーブもできないしね。しかしジックリ考えていても駄目。タイムオーバーとなり、無視した事になってしまう(恐らく一番サイアクな返答)。
このもどかしさがタマラナイ。まさに青春の1ページ(意味不明)!
それだから自分の返答に対し、相手が微笑み返してくれる瞬間はとても良いものです。特に自分のお目当ての相手なら尚更です。この辺りギャルゲーやボーイズラブゲーに通じるものがあるのか!?

さぁ、前半のADVパートが終わり、下校時間となったらこのゲームのキモである探索パートに移ります。
前半とはうって変わり、今度は3Dダンジョンの遺跡探索となります。書き忘れていましたが、主人公の本職はとレジャーハンターなのですよ。だから遺跡にも行くってもんです。ここで先ほど書いたバディの出番です。といっても他のRPGの様にパーティーを組むのとは違って、戦闘は主人公が一手に引き受けます。
ではバディは? バディは攻撃力を上げてくれたり、うとうとしたり、爆弾投げたり、ほくそ笑んだり、主人公の能力アップに貢献してくれます。ストーリーによっては、連れて行くバディによって攻略しやすくなるのでバディ選択は重要です。また、探索中に交わされる会話(テキストだけですが)も個性が表れていて楽しいです。
で、探索モードですが、これがすごく楽しかったです。ウィザードリーに代表される主観型の3Dダンジョンが苦手な僕ですが(理由は方向音痴と代わり映えしないグラフィクス)、これはホント面白かったですね。
敵の出現する場所が決まっていて、一度倒すと遺跡を出ない限り再出現せず、遺跡からの脱出もコマンドを選べばOK(戦闘中は不可)。セーブポイントにはいると体力全快で、アイテムの受け渡しも可能。うん、遊びやすいですね。
でも、だからといって簡単というわけではなく、嫌らしい攻撃(捻挫や凍傷といった状態異常に陥る)をしてくる敵や、日本の神話をベースとした謎解きは手応え十分。ボス戦も気が抜けません。

ストーリーを進めるだけでも楽しいのですが、僕がハマったのはクエスト&合成。
クエストは依頼者に希望のアイテムを渡すのが目的で、お金稼ぎが主ですが・・・この依頼者達も変なのです。
身内でやたらと死人がでる未亡人。裏工作に忙しい某国総理。妙なお礼の文章を送ってくるどこかの王子などなど・・・。
クエストを受け、いろんなアイテムゲット。そのアイテムで使える武器や料理を合成。またクエスト・・・のループにすっかりハマり、高校生にして大金持ち、でも本来の目的は放ったらかし! という状況に。
遺跡パートでの僕の攻略法は、真理野をバディにしてからはショートレンジでGO!です。刀でズバズバ、鞭でピシパシ! 全ての敵をメッタ斬りです。参考になりしたか?

とまぁじっくりと楽しくプレイできた『九龍妖魔學園記』ですが、残念な所といえば遺跡パートでの操作がややこしい。何度間違えて敵の近くでセレクト押した事か(普段はメニューの呼び出しだが、戦闘中は行動終了)。ADVパートでのフルボイス化は・・・どうだろう、難しいのかな? 全体的に地味な印象なので損している様な気がします(ゲームのイメージ的にね)。
あと雛川先生と双樹咲重がバディに出来なかった事かな(自分が悪い)。

個性的な登場人物とシステムが楽しいのこシリーズですが、いまいち一般の人の受けは良くない様です。やっぱり地味なのかね? 
もったいないなぁ・・・。

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